じんましん

Urticaria

症状

じんましんは、皮膚の一部が盛り上がる膨疹が身体のあちらこちらにできる皮膚病です。しばらくすると跡形もなく皮疹とかゆみが消えるという特徴があります。多くはかゆみがありますが、チクチクとした痛みや焼けるような痛みを感じる事もあります。 まれに、まぶたや唇などが腫れたり、気道や腸の粘膜が腫れ、息苦しさや下痢などの消化器症状を起こしたりすることもあります。そのような場合は危険な状態ですので、速やかに病院を受診しましょう。
発症して6週間以内を「急性じんましん」、それ以上経過した場合を「慢性じんましん」と呼びます。

原因

蕁麻疹の原因は、「アレルギー性」によるものと「非アレルギー性」によるものの2つに大別されます。原因は様々で、食べ物、お薬、感染症(扁桃炎など)、寒冷刺激、物理的刺激など多岐にわたります。 1か月以上、長期に続くじんましんは、ほとんど原因が明らかになる事はありません。 ストレス、内臓の疾患が原因のものもあります。

① アレルギー性蕁麻疹
食べ物やダニ、ホコリ、花粉などのアレルゲン(アレルギーを起こす物質)が原因となり発症します。

② 非アレルギー性蕁麻疹
熱さや寒さ、身の回りの環境といった身近なものに起因します。 一般的には、経口摂取によって引き起こされるアレルギー性のケースが多いとされていますが、多くの場合、原因の特定が難しく、アレルギー性、非アレルギー性を問わず約70%の蕁麻疹は原因不明です。原因の特定ができているケースでは、日常生活上にある身近なものであったり、珍しいパターンであったり、いくつかの要因が組み合わさっていたりします。 原因が分からないケースでは治療に難渋することがあります。

分類 種類 原因/特長
特定の刺激が原因のタイプ   アレルギー性蕁麻疹 食べ物、薬剤、植物など
物理性蕁麻疹 まさつ、温熱、寒冷、日光、圧迫など
コリン性蕁麻疹 発汗
原因不明のタイプ  急性蕁麻疹 毎日のように症状が現れ、1ヶ月以内に治る
慢性蕁麻疹 毎日のように症状が現れ、1ヶ月以上続く

注意点

過労やストレス、睡眠不足は、じんましんを起こしやすくする要因となります。日頃から規則正しい生活をし、バランスの良い食事をとるように心がけましょう。魚介類や肉類は出来るだけ新鮮なものを摂る、防腐剤や色素を含む食品は控えめにするなども大切です。

治療方法

原因・悪化因子を取り除く、避ける

じんましんになった時は、できるだけゆったりと静かに過ごしましょう。

抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の内服

蕁麻疹には様々な種類がありますが、そのほとんどの場合は結局マスト細胞から遊離されたヒスタミンが血管および神経に働くことで症状が現れます。そこでこのヒスタミンの作用を抑えるために、抗ヒスタミン薬または抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬が用いられます。これらの薬は蕁麻疹の種類によらず効果が期待できます。

こんな特徴があります
  • 長期に連用しても問題はありません。

  • 副作用としては、人により眠気を生じやすいこと、前立腺肥大や緑内障がある人はそれらの症状がひどくなること、などがあります。

かゆみ止めの外用薬

外用薬は多少かゆみが軽くなる程度です。

その他 漢方薬や免疫変調薬など

症状に応じて補助的に用いられることもあります。

よくある質問